医療福祉関連施設向け清掃オペレーションシステム(フィックス)

サニテーションの先進国アメリカの現状において、最高レベルのクレンリネスは「病院」です。
またEU各国の病院においては、感染制御・環境負荷・コストを重要視したサニテーションが各国毎で明確な指針が示され、行われております。
しかしながら、日本において一番キレイな施設はコンビニエンス・ストアーであり、病院清掃における洗剤等ケミカル類の認証制度や指針が明確には示されておらず、ホスピタル・サニテーションでは遅れをとっています。

私たち「ふぁいん」ではこのような事実を踏まえて、DPCの本格的導入に伴い「院内感染が病院経営におけるマネジメント・リスクである」として捕らえて、以下を目的としてアメリカン・ホスピタル・ハウスキーピングおよびEU各国のノウハウ蓄積をおこない、また日本の施設にあったアレンジにも積極的に取り組んでおります。

要旨
比較項目 従来型 FICSS (ご提案要旨)
清掃に対する考え方 定期的な清掃を重視した対処清掃。 感染対策を最優先で考慮した日常的な清掃を重視した予防清掃
消毒に対する考え方 消毒と清掃を区別している。 消毒と清掃を1ステップとしてとらえる。
使用する洗剤
(感染防止洗剤)
床面に関しては水道水・酸性水・次亜塩素酸ナトリウム 床面・壁面(立面)のいずれも以下のものを使用します。
ほぼ中性(pH6.5~7.5)。
  • 第4級アンモニウム塩系洗剤(EPA登録)
  • 安定化過酸化水素系SHP(TPP登録)
  • 加速化過酸化水素系AHP(TPP登録)

過酸化水素系の洗剤は、洗浄力保持のための界面活性剤は添加されておりません。したがって、環境負荷は極めて低く、また金属腐食等もほとんど起こしません。
壁面等(立面)に関しては水道水または酸性水、ならびに次亜塩素酸系・エタノール系の消毒剤
使用する用具 床面に関しては自在ボウキ・HEPAフィルター付掃除機・糸モップ・ダスタークロス。 無機材を原料とする用具ですべて構成
床面はフラットモップ・ダンプモップ・HEPAフィルター付掃除機・自動洗浄機
  • HEPAフィルター性能は0.3ミクロン以上の粉塵を99.97%回収
  • モップヘッドはFICSS用に開発したオリジナル
壁面等(立面)に関しては一般的なタオル。 壁面等(立面)に関しては不織布およびマイクロファイバークロス
手袋は一般的なゴム手袋 手袋・マスクはディスポーザブルタイプ
ゾーニングに関しては委託者の指示による。 ゾーニングに関しては事前提示します。
EBM(Evidence Based Maintenance)

FICSSにおいて、従来からの清掃業務との決定的相違点はエビデンス・ベースであるということです。
特にワックスや洗剤類といったケミカル製品は、MSDSおよびエビデンスを製造元や輸入元から取り寄せて、検討の上で使用しています。 (使用するケミカルのMSDSまたはエビデンスは事前に提示)

適用する概念・基準
概念・基準 解説
標準予防策
  • 血液・体液・排泄物・嘔吐物を潜在的病原体として取り扱う。
  • 手指洗浄・手指消毒・ディスポーザブル予防具(グローブ等)を適切に使用する。
経路別感染対策
  • 病原体を感染経路別に分類して、感染経路の遮断を重視した防御や清掃をおこなう。
コンタミネーションコントロール
  • 清浄度エリア毎の用具・用具の不潔&清潔の区分を徹底して、交差感染を効果的に実施する。
HACCP
  • Hazard Analysis & Critical Control Point(危険分析&重要制御点)の略。
    食品衛生上、おもに食品製造工場や業務用厨房において適用される考え方。
  • 清掃業務においては、環境表面の汚染度について仮説をたて、感染対策上の危険度が高い場所を重要制御点として管理することにより予防的な清掃を実施します。
  • 重要制御点の明確化についてはATP・AMP測定を実施。
CDCガイドライン
  • Center for Disease Control(アメリカ疾病防疫センター)の略。
  • CDCガイドラインは、CDCが発行する医療分野における勧告や警告等を指します。
  • 清掃の手順については、詳細かつ具体的には明示していませんが、手指洗浄とともに、日常的に汚れを除去する清掃を重視することにより、感染防止を実現することを勧告しています。
EPA登録
  • The Environmental Protection Agency(アメリカ環境保護局)の略。
  • EPAに登録されている商品は、大きく2つに分類されますが、CDCガイドラインに基づいて、薬剤効果と安全性試験をクリアしたケミカルです。
    1. ゼネラルグレード → 一般使用に耐え得る性能を有する。
    2. ホスピタルグレード → 病院使用に耐え得る性能を有する。
  • 今回の御提案ではEPAホスピタルグレード登録の消毒洗浄剤を使用します。いわゆる「消毒薬」ではなく、洗浄力と消毒力が共存しているケミカルです。
  • 日本にはEPAと同様の登録制度&登録基準はありません。
TPP登録
  • カナダ治療用製品プログラムの略。EPAと同様の組織機能を有するカナダの政府機関による、登録制度です。
  • 医療施設における消毒洗浄剤の効果確認と登録もおこなっています。
オフロケーション
  • モップヘッド・マイクロファイバークロスの洗浄には洗濯機を使用して、手洗いによる洗浄は一切禁止。
オリジナル・ツール

  • 最も頻繁に使用するツールであるモップは、清掃現場で蓄積したノウハウをフィードバックして、独自に開発したオリジナル・ツールです。
  • 洗濯機による洗浄を前提に開発していますので、手洗洗浄に比べて安全かつ清潔な状態が長期に亘って維持できます。
  • 汚染度レベルにより確実にツールが識別できるように、色により識別が容易にできるようになっています。全ての箇所で感染防止洗剤をしますので、ツールの色区別は基本的に2色(青・赤)です。

オリジナル・ツール
ゾーニング管理(HACCPの概念)

  • おおむね、以下の基本情報より歩行量や利用者様の動線等の仮説をたて、汚染量等の危険因子について仮説(予測)を立てます(HA=Hazard analysis)。

    A. 図面
    B. 各室毎の利用状況
    C. 運営者様へのヒアリング

  • HAに基づいてCCP(Critical control Point 重要制御点)を明確にして、4W3H(When Where Who What How How-many How-much)を明確にした上で管理します。
  • HAに基づいて明確にしたCCPを管理した結果、問題があるかを検証し、不適切な場合には原因を追及(Why)して、再度HAのプロセスに戻ります。
  • これを繰り返すことによって、スパイラルアップを図ります。

ディリューション・システム

  • ツールの色による識別に加えて、ケミカル類の自動希釈装置(ディリューションマシン)を導入します。
  • ケミカル類は予め「色」と「数字」によって識別が可能となっていますので、ディリューションマシンを導入することにより、以下の効果があり、プロセス管理による品質管理が可能となります。

    A. ケミカルの選択ミスの抑止
    B. ケミカルの希釈ミスの抑止

その他ツール(清掃用具)

「美観維持の効率化(コスト削減&価値創造)」ならびに「清掃作業の演出」を目的に、以下の資材・機材の導入をおこないます。これにより、プロセスを管理することでサービス(製品)の均一化のためのシステム化をおこないます。

清掃用具
品質管理

品質管理は3ステップでおこないます。

  1. プロセス管理
    1. オープン計画書・業務設計書(シフト・作業動線)・実行予算書等でプランニングをおこないます。プランどおりにおこなわれているか、ラウンド等の中で実施状況を確認していきます。
    2. 後述の「教育・訓練」の内容がおこなわれているか、仕上がりチェック時のラウンドの中で実践状況を確認していきます。
  2. 仕上がりチェック(美観チェック)
    1. 数値評価をおこないます。方法としてはラウンドしつつ、ポイント毎に測定機器を用いて、チェックしていきます。特にハードフロアにおける、美観維持に有効です。
    2. 感覚評価をおこないます。 基本はラウンド&目視点検による5段階の素点評価です(チェック表使用)。

      1点=即時改善を要す
      2点=近々改善を要す
      3点=この素点は使用しない
      4点=品質OK
      5点=オーバースペック

    3. 評価者&チェックサイクル
      区分 評価者 チェックサイクル
      日次点検 責任者または副責任者(現場) 毎日
      月次定期点検 担当マネージャー(本社) 1回/月 または 1回/2ヶ月
      不定期点検 部門長クラス(本社)  不定期(抜き打ち)
    4. フィードバック

      ・プロセスのチェックにおける不適合事項は「教育・訓練」にフィードバックします。
      ・仕上りチェツクにおける不適合事項はプロセスにフィードバックします。

グロスチェッカー
業務管理体制

ホウ・レン・ソウ
連携体制・緊急対応

  • 同じ施設を管理する者としての仲間意識が、相互の連絡・調整・サポートをする上で非常に重要になると考えます。
  • こうした意識の醸成には、日常的なコミュニケーションが重要な役割を担います。
  • したがいまして、「Face to Face」が基本ではありますが、以下の通信ツールもフルに活用して、時間や距離を克服し、コミュニケーションを強化します。
    1. 弊社で用意するPHS電話
    2. 電話回線(電話・FAX・モバイルPCを接続します)
    3. 弊社で用意するモバイルPC(@メール使用)

組織体制

  • 本社と事業所(貴施設)とは物理的に離れており、旧来の対応では時間がかかり、タイムリー&スピーディーな対応をおこなうには、制約が多すぎます。
  • あたりまえのことではありますが、「報告・連絡・相談」の基本は、「いつでも・どこでも・だれにでも」です。したがいまして、この物理的な距離と時間を克服するために、以下の通信ツールを活用します。
    1. 弊社で用意するPHS電話
    2. 電話回線(電話・FAX・モバイルPCを接続します)
    3. 弊社で用意するモバイルPC(@メール使用)
  • すでに、担当マネージャークラス以上は、全員が以下のモバイル環境を常時携行しておりますので、これと併せて「いつでも・どこでも・だれにでも」アクセスが可能であり、タイムリー&スピーディーな連絡・指示・命令等のバックアップをおこなってまいります。
    1. 携帯電話(メール対応)
    2. モバイルPC(@メール・FAX使用可能)
  • これにより、担当マネージャーならびに部門長クラスは事前に情報の収集&共有化をおこないますので、巡回の目的が問題解決(コラボレーション)に絞られます。 つまり巡回が、単なる「おばちゃんのグチを聞きにいく」という、もっとも原始的な「労務管理(?)」ではなく、チェックや問題解決のための「手段」となります。

教育・訓練

※GL=グループリーダー(責任者) TL=チームリーダー(副責任者・シフトリーダー) ES=環境整備スタッフ(清掃スタッフ) SV=スーパーバイザー(指導員・マネージャー)
※この計画書は年度当初に更新する。

No 研修教育事項 研修教育の具体的な内容 教育・訓練要領
研修会(座学) 巡回指導担当 日常的指導担当
入社前オリエンテーション アップデート研修
受講
対象者
受講
対象者
1 会社概要
(自社への理解)
ビジョン・企業理念・ミッション・行動方針 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
御取引先様概要 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
品質方針・品質目標 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
接遇方針・接遇の極意 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
2 病院概要
(御客様への理解)
病院理念 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
施設規模 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
病院区分 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
特色・特徴 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
3 接遇 挨拶・マナー・禁句 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
立居振舞・身だしなみ GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
依頼事項への対応・報連相 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
クレームから学ぶ(五大クレーム) GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
守秘義務(御客様情報・個人情報)・プライバシー GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
4 感染対策 標準予防策 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
経路別感染対策 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
常在細菌・健康管理 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
感染症分類・アウトブレイク対応 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
洗剤の注ぎ足し(家庭での制御ポイント) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
手指洗浄(感染の連鎖阻止) GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
手袋・マスクの着脱 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
手荒れについて GL・TL・ES 本社SV GL・TL
新たな知見 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
5 ゾーニング&資材識別 差圧エリア(陰圧と陽圧) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
資材の識別 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
具体的室種事例 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
6 感染防止洗剤 用途・使用方法 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
希釈 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
識別 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
特徴(使用上の注意事項) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
7 日常清掃 清掃の極意(作業手順の基本) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
オンコールへの対応 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ゴミ回収 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
水廻り清掃 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ダスティング・モッピング(ハードフロア) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ダスティング(カーペットフロア) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
立体面清拭 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ハイダスティング GL・TL・ES 本社SV GL・TL
陰圧エリアの清掃 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
陽圧エリアの清掃 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
血液体液排泄物嘔吐物の処理・カーペットの危険性 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
オフロケーションの意味(資材の洗濯) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ダストコントロールの必要性(湿度との関連性) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
コンタミネーションコントロール(交差感染防止) GL・TL・ES 本社SV GL・TL
機材の管理 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
8 定期清掃 ハードフロア GL・TL・ES 本社SV GL・TL
カーペットフロア GL・TL・ES 本社SV GL・TL
立体面 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
天井面 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ガラス GL・TL・ES 本社SV GL・TL
水廻り GL・TL・ES 本社SV GL・TL
9 医療廃棄物搬送 予備容器配置 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
封緘確認・排出元記載確認 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
搬送台車・搬送時注意事項 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
開封依頼への対応 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
10 労働安全衛生 通勤災害 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
健康管理 GL・TL・ES 本社SV GL・TL
健康診断・ワクチン接種 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
針刺事故対応 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
曝露対応 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
災害時対応 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
ユニフォームの洗濯 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
11 クォリティ・マネジメント 御客様の目線 GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
インスペクション(フィードバック含) GL・TL・ES GL・TL・ES 本社SV GL・TL
絶対評価(数値評価) GL・TL 本社SV
相対評価(感覚評価) GL・TL 本社SV
12 コスト・マネジメント 実行予算 GL・TL 本社SV
工数 GL・TL 本社SV
購買・在庫管理 GL・TL 本社SV
13 リーダーシップ 私たちの行動基準 GL・TL 本社SV
真のリーダーのための心得 GL・TL 本社SV
報告の達人 GL・TL 本社SV
人を動かす GL・TL 本社SV

※フロア・ケアにつきましては、FReCS(フレックス)をご参照下さい。

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